メタ認知
こんにちは、えびやまです。
今日は「メタ認知」についてお話していきたいと思います。
このメタ認知、よく色んな言い方で言い換えられているので、
何かしらの形で皆さんも触れられてるのではないかと思います。
「離見の見」by世阿弥
など。
つまり、メタ認知というのは【自分を客観的に見る】ということです。
こう書くと全然大したことないように感じるんですが、なかなか徹底してメタ認知をしていくというのは難しいです。
そしてこのメタ認知ができれば、日常のあらゆるものが見違えてきますし仕事にもがっつり効いてきます。
逆にメタ認知出来ていない人というのは、相手側からすると違和感を感じたります。要は言ってることとやってることが違うということですから、言われてる側としては、「自分のことは棚に上げて人にばっかりえらそうに!」って思っちゃいます。
よくいますよね、こういうやり取り笑
それだけメタ認知を習慣化するというのは難しいのです。
さてこのメタ認知ですが、大まかに3パターンあります。
①自分を客観視する
②なぜなぜ思考
③アナロジー思考
順番に見ていきます
まず①の「自分を客観視する」ですが、2つポイントがあります
1つ目のポイントは例えるなら、自分を天から見ているような視点を持つということですね。
まさに離見の見。そのまんまですが。
高層ビルから地上を見下ろしてみると、人なんて小さい点でしか無く、誰が誰なんてぜんぜん区別が付きません。
人間なんてそんなちっぽけなものなのですから、自分のことを特別な存在だなんて思わず、ぜひ周囲と相対的に考えていただくことをおすすめします。
そしてもう一つ「自分を客観視する」うえで大事なことがあります。
それは、自分の見ているものや思考は、自分の色眼鏡を通して”見て”いるので、自分補正がかかりまくっている、ということ。
この自分補正がやっかいで、自分で自分の色眼鏡に気がつくのは、ひじょ~~~にむずかしい!だってそれしかみえないから!
例えば、サーカスをみんなで見ても、「すごい!」と思う人もいれば、「あれくらいおれでもできる」なんて感じたり、人によって反応はまちまちですよね?(あの超人技を見てそんなことを思う人がいるのかはさておき・・・)
同じものを見てもどう感じるかは人ぞれぞれ異なるのが当然であり、そのことに気が付かなくちゃ、いつまで経っても独りよがり、「世界は自分中心に回っているイタイ人」になってしまいます。挙句の果てには「最近の若いやつは~」なんてよく聞くセリフを吐いてる”老害”になってしまいかねない。ということです。
とはいっても現実的にこの自分補正を完全に取り除くことは、おそらく不可能です。
でも、自分には色眼鏡がついていると自覚した上で日々過ごすのと、自覚なしに過ごすのでは、周りの人への配慮であったり幸福度など、雲泥の差になるでしょう。
人と会話するときに、意見が食い違う事があると思います。
そうなったときに、相手のことを認めて尊重してください。
あなたがその意見を持つのと同様に、相手もその意見を持つ権利があるのです。
そして、相手の意見に耳を傾けることで自分の色眼鏡の屈折度合いを学ぶ。
そうすれば、周りと不要な衝突を繰り返すことなく、うまく調和してやっていけると思います。
次に②なぜなぜ思考ですが、これはよく「トヨタ式なぜなぜ分析」などと言われたりして有名ですね。
「なぜ?」を繰り返すことで、工場で起こった目の前のトラブルの本質的な原因にたどり着き問題解決を行うという分析法です。
つまり、「なぜ」という問いかけは、特定の具体的なテーマの抽象度を一段上げることができる問いなのです。
始めは具体度MAXの問題から、「なぜ」を繰り返すことで抽象度をどんどん上げていき、根本的な問題にたどり着く。
これはもちろん私達にも応用可能です。
「なぜこんな失敗をしてしまったのか」
「なぜ上司はこんな指示を出してきたのか」
ともすると、私達は目の前のコトにいっぱいいっぱいになって対応に追われがちです。
大変だし、緊急性があるからすぐやらなきゃいけないし、プレッシャーもかかる。
しかし、ここでも「なぜ」を用いることで、一歩上の視点から問題を俯瞰し、目の前のコトの本質に迫ることが出来ます。
たとえば、上司から「ドローンについて調べといて」と指示を受けたとします。
そこであなたは、どんな行動をとるでしょうか。
チッチッチッチ・・・(考える時間てきな)
はい答え合わせです!
まず、よくある行動として、インターネットで調べたり詳しい友人に当たってみたり。
家電量販店を覗くのもあるでしょう。
ですが、これでは上司が本当に満足する答えを用意できるかはわかりません。あなたも、ドローンの何を調べれば良いのかわからないまま、わからないなりに調べてはいけません。的はずれな調査結果を上司に見せることになり、呆れさせてしまう展開になることは目に見えています。
ここではドローンについて調べる前に、上司が「なぜ」ドローンについて調べるよう指示したのか考えることが重要です。これこそが抽象度を一段上げる、メタ思考です。
上司が「なぜ」ドローンについて知りたいのか。事業で何かしら使いみちがあるのかもしれないし、ドローン市場に参入したいのかも。はたまた孫にプレゼントしたいのか。
考えられる選択肢は無数にありますし、それによって調査すべき事柄もまったく変わってきます。
このように、始めに「なぜ」とたちどまって考えることが、結局のところ解決の近道になります。
これを、「イシューから始める」とも言ったりします。
【イシューから始めよ】という安宅和人先生の名著がありますので、ご興味のある方はぜひ検索してみてください。
これだけのパワーを秘めた「なぜ」というシンプルなワード、みなさんもぜひ使ってみてください。
最後に3番目、「アナロジー思考」です。
これは、一言で言ってしまえば、大喜利です。
謎掛けもほぼほぼいっしょ。
「お茶」とかけまして、「年寄の夫婦」とときます。
その心は、どちらも「万事きゅうす(休す、急須)」
ね●っちです!
これ一体なにをやっているかといいますと、「お茶」と「年寄の夫婦」という超具体的なふたつのものがありますよね。
その2つを抽象化することで共通点を抽出し、再び「万事きゅうす」という具体に落とし込む、というプロセスを踏んでいるわけです。
これがアナロジー思考です。ぶっちゃけ。
これビジネスにおいても威力抜群で、例えば、「回転寿司」をテーマにすると、
回転寿司はなぜ寿司なのか。他にも回転させてうまくいくものはないか、と考えることができる。
回転〇〇ですから、回転させるメリットやデメリットなどをどんどん抽出していくわけです。
そしてそれに合致する〇〇の部分を当てはめれば、ほら新しいビジネスアイディアが出来てくる、ということなんですね。
抽象化して(つまりメタ思考によって)要素を取り出し、それを異なる具体的な形で表す。というと、もう、無限に思考が発展していきますよね。無限列車みたいな。
ちょっとよくわからないですね。すみません。
長くなりましたが、以上3点、
①自分を客観視する
②なぜなぜ思考
③アナロジー思考
これらによってメタ認知を習慣化し、皆様がよりよい人生を送れるようになれば、僕としては非常に嬉しいです。
この記事を書くに当たり、細谷功先生の「メタ思考トレーニング:発想力が飛躍的にアップする34問」を参考にさせて頂きました。ご興味あればぜひ。
ではでは。